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ペーストについて

現代ではラインストーンとしてお馴染みのペーストは、1730年にフランスの宝石商ジョルジュ・フレデリック・ストラス(Georges Frédéric Strass) によって製作されました。ストラスは1730年工房を開き、1734年に王ルイ15世王室御用達の宝石細工師に指名されました。 

ヴェルサイユ宮殿


ペーストは当初はストラスがライン川で見つけた水晶をダイアモンドの代替品としたものを指していたのですが、ストラスはガラスの底部に金属粉末を塗布してダイヤモンドのように見せるアイデアを思いつき、この種のダイヤモンド類似石の需要が一気に増加しました。ラインストーンは今日でもフランスやドイツではストラスの名を取り「ストラス」と呼ばれています。 

ルイ15世とポンパドゥール夫人


実のところ透明なクリスタルガラス生産に初めて成功したのは、英国ののジョージ・レイヴンズクロフト (George Ravenscroft 1632 - 1683) でしたが、ストラスはペーストの屈折品質を改良するためにビスマス(英: bismuth 和:蒼鉛)とタリウム(英: thallium)の混合物を使い、酸化鉛等の含有量が50パーセントを超えるクリスタルガラスを作りました。そしてこのようにして得られたクリスタルガラスは屈折率がたいへん大きくキラキラとした輝きを持ちます。そしてペーストはダイアモンドなどと比べカットが容易なことも特徴となります。

ライン渓谷近郊


そしてストラスは金属塩(酸の水素原子を金属イオンと置換した化合物)でペーストの色を変えました。ストラスの見解では、模造品は本物の宝石に非常に似ていたので、それらを説明するために「模造宝石」という概念を考案しました。そしてストラスはガラスの後ろに金属箔を接着する(フォイルバック)ことによって宝石の輝きをより光り輝くものにしたのです。このフォイルバックは後には蒸着ミラーコーティングに置き換えられてくることになります。こうして彼の作品はフランスのルイ15世の宮廷で大きな需要があり、ストラスは人工宝石のための大きな市場を支配することになります。 


自然石と異なり柔らかく扱いやすいペーストは、様々なデザインで作られることになります。そのデザインこそがペーストジュエリーの特徴でもあり、そしてアンティークのペーストジュエリーのひとつひとつが熟練の職人の手によって「オンリーワン」といえる作品となります。貴石では表現できないデザイン、そして手作りならではのアンティーク作品をお好みのデザインでお集めになってください。