モンティースボウルについて
モンティースボウルは、生産されたシルバー製品の最も古いアイテムのひとつとなります。モンティースボウルについて最初に言及されているのは1683年となり
英語のモンティスに関する最初の知られている言及は1683年でした。その年にオックスフォードの記述家であり骨董蒐集家でもあった アンソニー・ウッド はモンティースに関する記録を残しています。
This year in the summer time came up a vessel or bason notched at the brims to let drinking glasses hang there by the foot so that the body or drinking place might hang in the water to coole them. Such a bason was called a 'Montleigh' from a fantastical Scot called 'Monsieur Monteigh' who at that time or a little before wore the bottome of his cloake or coate so notched UUUU.
フィラデルフィア博物館所蔵 モンティース 1703-1704年製
英国グロスターシャー州コンプトンの地図
モンティースボウルは元々、ボウルに冷たい水を入れそこにグラスを浸してグラスを冷たくするために使われていました。
上の写真はクリスティーズで競売にかけられたモンティースボウル 1881年製
モンティースボウルの縁はフリル上になっていることが多く、上のフリルがある部分だけが取り外すことができるデザインが後年には多くなってきます。フリル部分にワイングラスのようなステム(脚)のあるグラスを引っかけてグラスを冷やすようにして使われていました。
またその上部のフリル部分を取り外すことによってパンチボウルなどとして使うことができます。これらは英国の上流階級の社交的なイベントの中で使われていたもので、現代では使う機会も少なくあまり知る人も多くありません。
モンティースボウルが普及した理由のひとつに、1700年代の英国ではインドからスパイシーな食べ物が入ってきたため、上流階級の人々はそれらのスパイシーな食べ物の刺激を和らげるために冷たい飲み物を飲もうとしたことに始まります。冷たい飲み物をより冷たくするためにモンティースボウルが考案されたというのがモンティースボウルが作られたきっかけとなりました。
元々はシルバーで作られていたモンティースボウルですが後年には、他の金属や陶磁器などでも作られるようになりました。モンティースボウルに似たものでヴェリエール(Verriere )と呼ばれるものもあります。