【作品の詳細】
英国の伝統的で高級名窯であったリッジウェイから引き継いだ、コウルドン社はその高い技術と高貴な作風で知られています。こちらの作品はハンドルに特に特徴がございますね、英語でカールドハンドル(くるっとカールしたハンドル)と申しまして、そもそもはリッジウェイに特徴的なハンドルでした。
こちらのカップ&ソーサーのピンク色なのですが、普通のピンク色よりも少しサーモンがかったピンクで上品な色合いなのです。そしてカップの内側に描かれている薔薇の花はまた違ったピンク色になっているというこだわり様です。そして美しいアカンサス模様が描かれた金彩がまた豪華です。
アカンサス(和名ハアザミ)古来よりビザンチン建築やギリシア建築、またはゴシック教会などでもそのモティーフが使われてきました。
アカンサス の葉・根・種子などが鎮痛剤・抗生物質・解毒・炎症などの薬や防腐剤として使われてきました。実のところ今日のサイエンティスト達もアカンサスの抗酸化力や抗がん剤としての利用を研究しているとのことなんですよ。また植物自体が非常に強い植物であるというような理由から不死・再生・長寿と癒しを象徴するようになったのは不思議ではありませんね。英国をはじめとするヨーロッパではこれらが、建築物だけではなく、このカップのような作品まで様々なアートワークにも使われてきました。
アンティーク蒐集という趣味は、こうしてたったひとつのモティーフでさえその作品について、調べれば調べるほど奥が深いものでございますね。
バックマークから1904年から1910年頃までの初期のお品物であることがわかります。ピンクを基調としながらも高貴さと可愛らしさが見事に組み合わされた、大変完成度の高い作品です。
【コンディション】
リムの金彩のワークも美しく(少し金彩の擦れがございますが)、カップ、ソーサーともひび、かけ、貫入などのない美しいコンディションのお品ものです。
【サイズ】
カップの口径 約10cm /12cm(ハンドル込)
高さ 約4.5cm
ソーサーの直径 約14.5cm
当店取り扱いのお品は原則として未使用品ですが、全くの新品ではございません。飾ってあった年月などにより、若干経年を感じさせるお品もございます。以上、ご了承の上、お買い求めいただきたく思います。ご注文に際しましては、写真をベースとして価値・クォリティーをご判断ください。気になる点がございます場合には、ご購入前にメールにてご確認くださいませ。